そこから何を連想するでしょうか?
郵便ポスト、神社の鳥居、赤信号、りんご、さくらんぼ、赤ワイン、いちごジャム・・・etc.
もしかしたら日常見慣れているランドマークやモニュメントが真っ先に思い浮かぶ人もいるかもしれません。
このように「色」だけをトリガーとした場合、その多くは身の回りにある物や個人の経験によって学習されたものなど、さまざまな事項が紐づけられていて、多くの人に共通の、ひとつの事柄に結びつかないのが通常です。
ではそこから、多くの人に共通の認識に結びつけるには、何が必要か。
色々あるでしょうが、重要な要素として「形」が挙げられます。
一番わかりやすいのが、街の中や建物の中などのあちこちに存在している、目印や標識などのサイン(記号)です。
ここに何があるか。ここは何のための場所か。
そういったことを示すために、色と形の組み合わせが表示されていて、私たちはそれに従って判断し、行動します。
さまざまなサイン(記号)は、ほぼ一定の色と形の組み合わせで表示されています。そのことにより、多くの人に対して「共通の意味や意図」をもたらすことができるわけです。
簡単な例です。
赤と青が並んでいます。
これは何を意味するでしょうか?
では、これではどうでしょうか?
さらに、これではどうでしょうか。
・・・化粧室の表示ですね。
赤、青が同じ明度の無彩色になった場合も、これは化粧室の表示であることが分かります。
とすると、形の方が大切なのかな?という気もしますが・・・
こうだった場合はどうでしょうか?
・・・一瞬、迷いますよね。
このように、一定の意味や意図を紐づけるには、色と形の組み合わせが適切である、ということを念頭に置く必要がありそうです。
ここでいう「適切である」とは、何らかの規格があるのであれば、その規格に則っている、ということが主な意味です。
ご参考までに、化粧室のサインですが、日本では工業規格「JIS Z 8210 案内用図記号」の中に、規定されています。
http://www.jisc.go.jp/app/pager?id=58999
日本工業標準調査会の上記URLで、JIS Z 8210のPDFデータを閲覧できます。
ご興味のある方は、アクセスしてみてください。
なお、上記PDFは閲覧専用でダウンロードはできません。