2020年04月10日

【スルーされそうな場所も神経を行き届かせる】

また突然の更新です。
今、世界中がコロナウイルス感染症で深刻な状況に包まれていますが、このブログをお読みくださっている皆様はお元気でお過ごしでしょうか?

昨日、ファミリーマートさんで和スイーツをおやつに買って帰りました。
3種類のおもち(草餅/つぶあん、みたらしだんご、道明寺/こしあん)がひとつにパックされた商品です。

私は食べ物のパッケージをしげしげと眺めながら、原材料名、成分表示など何気なく読み流すのが好きなのですが、この商品パッケージでふっと気づいた箇所があって。

片隅に中身の説明をしているイラストが印刷されているのですが、つぶあんとこしあんの描き分けだけでなく、みたらし団子の餡はとろーり感がでており、右端がちょこっとだけ垂れそうな形で、照りまで描かれていることに気付きました。

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このパッケージデザインがどのような分業で作られたのか私は知りません。
イラストレーターさんにイラレかなにかでイラストを依頼して、デザイナーさんがそれらを素材にデザインを行ったのかな?

いずれにしても、結果的にこのように小さく取り扱われるイラストに、注視しなければ見落としてしまうようなこだわりがあることにちょっと感動しました。このイラストを描いた人、もしかしたらこのイラストがどのようにデザインの中で扱われるのかわからないまま描いて納品したのかもしれません。しかし、描くことを楽しんだり細かいこだわりを行き届かせている感じが伝わってきてなんだか嬉しいです。

普段スルーされてしまっている場所に、ほんの小さな箇所に、だれかの心がこもっていると思うと、全てのものが色々な人の心の集まりでできているのだなという心地がします。

心の集まりでできている世の中、という想いで、今日、明日、明後日、その後も、優しい世の中になっていくといいなと思ったのでした。
posted by SUMICO at 10:49| パッケージデザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年11月24日

【誰かが見ててくれる?パッケージデザインから】

前回の日記が9年前で中断されていることを認識して、ちょっとびっくりしております。
突然思い出したように投稿します。

世の中には、沢山の商品が流通していて、それぞれにパッケージデザインが施されていますよね。

今日、おやつを食べていてふと、「お菓子の個装用の袋にまでデザインはあるけれど、例えば袋の柄とかイラストとかって、どのくらいの人がまじまじと見ているんだろう?」という考えが頭に浮かびました。

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デザイナーがきちんと考えて作り込んだはずのもの。でも、もしかしたら、袋は中身を食べたらそのままゴミ箱に瞬時に直行かもしれない。

それを考えたらちょっと切なくなりました。

世の中の隅々まで、デザインが存在している。
デザインが存在するというのは、そこに人間の想いと手が入っているということ。
小さなものでも、もっと愛でてあげたいなあと思ったのでした。

なお、私はL社の中の人ではありませんしステマしているわけでもありません。念のため。
posted by SUMICO at 23:04| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年06月27日

【 認識できる ために必要なこと? デザインのバランス感】

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実は、東京メトロのマナーポスターが今月の初めに入れ替わってからずっと考えていました。

…ミスター哀愁、実は笑ってる?

傘の忘れ物を見知らぬ乗客が気付き、「お忘れですよ」と手渡すラストシーン。

私、最初はミスター哀愁が、思わぬ親切を受けてポカーンとしてるところなんだと思っていました。

でも、見れば見るほど、実はミスター笑顔なんじゃないのか?と。

ポカーン顔だと思った私って、少数派?
それとも、ポカーン顔か笑顔かで大きく分かれるのかな?

それで、人の表情を「認識できる」ための条件というか要素というか、そのようなものを改めて考えてみました。

例えば、この人が今笑顔であると認識できるための条件。

まず、口については口を開けていても閉じていても口角があがっていますよね。
ついでに頬の筋肉が程よく持ち上がっていたりすると、さらに笑顔感が増します。

でも、口だけではダメで、「目が笑っていないんだ、怖いよね」というように、目の表情も欠かせないです。
目を大きく見開いてキラキラしていたり、目を細めて目尻が下がっていたり。

そこに、身振り手振りや、言葉が加われば多分完璧。

…それで、私がミスターをポカーン顔だと認識したのは、

口角が上がっているかどうかが、ほうれい線が加わっていることで判断しづらい
眼鏡によって、目の表情がわからない

まずこの時点でわからなかったんだろうな…と考えました。

では、表情が微妙なミスターはNGなのか?

…いや、このオトボケ感がミスターの味であるはず。

おそらく、人間が何かを目の前にした時、「これは○○が△△なところ」と認識できるポイントというものは、厳然と存在するのです。

ただ、それが絶対的な必須条件かというと、どうなのでしょう。
このポスターは、ミスターがポカーン顔なのか笑顔なのかは1番に重要な事ではないですので…

デザインというのは、「これは○○が△△なところ」と認識できるポイントと、そのデザイナーだからこそ付加できる味のバランスでてきているのかも知れないな…と思うのでした。
posted by SUMICO at 00:58| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする